デンソーウェーブの登録商標である「QRコード」は、今や流通分野だけでなく、名刺やポスター、テレビなどでも見ることのある2次元コードです。その利用範囲は幅広く、スマートフォンに限っても、ホームページへの誘導だったり、アプリを起動させるためのものであったりと、今やなくてはならないものの一つです。
そんなQRコードを悪用していると考えられることが最近発生していると話題になっています。街頭で「QRコードを読み取ってください」などとスマートフォンで読み込ませて、LINEなどのアプリで友だち登録をするものであるそうです。そのアカウントには、後日、サロンに誘われるなどの勧誘が届くことがあるらしく、出所不明のQRコードはうかつに読み取ったりしないことなどを注意喚起しているとのことです。こうなると、お店とかの割引クーポンとか、読み取ったときにどういう情報が存在するのか、判断が難しくなってきますね。
QRコードを作成するのは簡単であるため、既出でありますが、名刺などに掲載することが可能です。印刷業者を通している場合は、そちらへQRコードの追加について伝えれば、対応してもらえるはずです。あるいは、自分で作成したものを貼り付けてもらうこともできうでしょう。ウェブ上の検索エンジンで調べれば、あちこちのQRコード生成サイトが見つかりますので、いろいろと情報を埋め込むことができるかと思われます。仕事用だけでなく、プライベート用の名刺を作って、そこに埋め込んでみるのもよいかもしれませんね。
少し脱線しますが、ICタグによるアプリ起動などができるようにしてあるシールとかも一時期出回っていました。今もあるのだとは思いますが、個人的に筆者が仕入れたもの以外で見たことがありません。気付いていないだけでしょうか。最近はiPhoneの普及率が高いので、もしかすると、Androidスマートフォン向けのICタグの活路があまり見いだせなかったこともあるかもしれませんね。
スマートフォンをかざす、あるいはコードを読み取るといったワンアクションで、アプリを起動したり情報を共有したりすることができるようになっている昨今ではありますが、個人情報をどうやって守るか、不審な情報からどうやって自分を守るのか、そういうことがユーザー側にも求められているのかもしれません。
便利な反面、不便さも見えてくる技術革新ではありますが、これらの技術が悪用されないようになるのに、さらにどれほどの年月がかかるのでしょうか。少しでも情報技術の悪用による被害が無くなっていくことを切に願いやみません。